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在宅ワークで感じたこと

カワイ
桜は満開なのに公園に人はまばら

今、世の中は新型コロナウィルスの感染拡大で大変なことになっており、シングラムでもさらなる感染拡大防止と従業員の健康のため、スタッフのほとんどが在宅ワークとなっています。

これまで考えられなかった新しいワークスタイルが始まったことで、自分の生活も以前とはだいぶ変わりました。経緯をふりかえりながら、私個人の生活の変化を書いていきます。

人ごとだった在宅ワークはじまる

1月も終わりの頃、豪華客船のウィルス感染ニュースから目が離せなくなり、マスクも手に入りづらくなった頃、お客様から海外渡航調査や時差出勤願いの連絡が来るようになりました。そんな中ちらほらと在宅ワークをしはじめる話が自分の友人からも出てきてましたが、忙しさとそんなに過敏にならなくても…という気持ちから在宅ワークを人ごとと思っていました。

自宅ではテレビの前が作業場に

しかしこれが3月も終わりオリンピック延期の決定がニュースになると、都内での感染者がそれまであまり気にするレベルではなかったのが、1日に40名、60名と増えていくようになると、自分も怖くなりいよいよ準備しないといけないような状況に。

とりあえず家で作業をするのに困ることのないよう、現状作業しているものや申告などの業務に必要なファイルを、足りないものがないようダウンロード。ツインモニタの作業に慣れてしまっているので、自宅ではテレビをサブモニタにしたりと、日常している仕事が家でも変わらずできるよう工夫をしました。

気軽に動かすことのできないテレビの前でする作業は、正座でするため足がときどき痺れるけど、疲れてきたら周りを気にせずストレッチがすぐできるのは、正直言って快適です。なにより、お昼ごはんを食べた後に10分でも横になれるのは、ありがたき幸せ。

一人作業が寂しく感じる

ビデオでの会議は通信量が多くなるため
定量性のデータ量で作業するスタッフに配慮し音声のみですることに

自分の作業についてはPCがあればできることなので、場所が変わっただけという感覚ですごしているうちに、ひとりで作業することにそのうち寂しさを感じてきました。

おはようございますから始まる挨拶や連絡は電話機能付きのビジネスチャットでするのですが、テキストのみのやりとりは声のやりとりと比べて人のぬくもりを感じる度合いが断然低くなる。そのうちちょっとしたことでも声を聞いてやりとりすることに嬉しさを感じるようになり、一週間のうちの2回のビデオ会議は私の楽しみになりました。

今こうして一人PCに向かいながら思うのは、会話がなくても、人が近くにいる安心感のようなものを、会社で自分は知らず知らずのうちに感じていたのだということです。なんでしょうこれは。チーム感というのでしょうか。そういうものが在宅ワークだと薄く感じるのかもしれません。

私生活での変化

大量にもらった夏蜜柑で寒天を作る

在宅ワークといっても勤務時間はこれまでと変わらないわけで、むしろ劇的に変化したのはそれ以外のことです。

まず毎日の通勤の2時間がなくなることでまっ先に思ったのが、運動不足になるのが怖い、でした。というのも慢性的になっている腰痛がさらに悪化するのは勘弁なので、目が覚めたら1時間歩くことにしました。土曜日以外の週6日、毎朝歩いてます。そしてそのおかげなのか、就寝時間が早くなってしまいました。以前は家に着いても20時、それから夜ご飯、寝るのは早くても23時頃だったのが、今は21時頃になると布団に入ってスマホをいじってます。帰りの通勤がなくなったことであらゆる行動が早めになり、早寝早起きになりました。

在宅ワークが直接の影響ではないですが、外出自粛要請が出されるようになると、日々の楽しみが食べることになりました。特に休日はストック食材の断捨離もかねて、面倒くさいものをあえて作るように。いつ買ったか覚えてない膨らし粉でパンを作ったり、旅先でもらったままの天草を煮詰めて寒天を作ったり。毎日家にいるとなったらぬか漬けづくりも可能になったこのような生活に、体に食に、丁寧にむきあっているなぁと。なんと健康的な生活になったことか。

一方で思うこと

ここまで、在宅ワークって寂しいけど結構いいわ〜というスタンスで書いてきましたが、他方でしみじみ感じることがあります。それはお金を使わなくなったということです。人が動かなくなることで、お金も動かなくなるとは。

電車の移動から外でのランチ、夜の食事。外に出ないからお化粧もしない、洋服も特別欲しくならない、バッグも財布も持たなくなり、アクセサリーもつけない。このような何処かへ行く・食べる・身に着けるといったことを大多数の人がしなくなるとなると、飲食店をはじめとするさまざまな店や移動手段、その先の宿泊先もなくなっていき、気分転換にしていた旅行も、地元の友達にも親戚にも会えず、自分にとっては困ることのほうが絶対的に大きい。

つい最近のこと。外出自粛要請がされてしばらくたった頃に街の様子を見ようと、いつもとは違う道を通ってスーパーに行くと、ランチで利用していた店が閉店していました。そして次の週には、利用していた美容院のシャッターが閉まっているではないですか。これはさすがにショックを受けました。

後でサイトを調べると、その美容院は日曜にもかかわらず予約がないので閉めていたようだけど、それが続くようだと家賃を払えてるのだろうかと心配になるし、会社近くのお店や夜に行っていた居酒屋についても、今どうなっているのだろう? と心配になってきます。ウィルス感染拡大が落ち着いて日常を取り戻した頃に、いつも行く美容院が営業してなくて、仕事したあとにお疲れーー! とやる一杯が飲める店がなくなるのは、毎週金曜に楽しみにしていた坦々麺が食べられなくなるのは、自分にとってとても困ること。

やはり元の生活に戻りたい

いつも変わらない景色

在宅ワークは柔軟な勤務体制としては画期的なものでいいことと思います。でも、長い目でみると、できるだけ早く通常の生活に戻るのが世の中の健康になるように思います。

今回、このような働き方をすることによってさまざまな常識や考え方が見直され、働き方意外にもあらゆることが変わっていくと思いますが、いいことは取り入れ、悪いことは改善し、失敗を反省することでよりよい社会になっていくのをもちろん期待します。その先にはひとりひとりが幸せになっていなければダメ。そのためにできるだけ早く落ち着いた日々を取り戻せるのを願います。